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選挙について適当に。

アメリカ中間選挙 =上院選挙(senate)展望第1回前半=メモ#5 

 今年11月6日に予定されているアメリカ連邦議会上院選挙の予備選挙が各州で行われている。そこで、今回は早くも上院の議席予測を行う。各報道機関、調査機関による世論調査の結果や評価を元に、筆者が独自に予測する。それによると、民主党共和党のどちらが院内多数派になってもおかしくない状況だが、あえて評価するならば、民主党共和党から2議席奪い選挙後51議席になり、共和党が院内少数派に転落する予測だ。議席予想幅を(確実~予測~可能性)とすると、民主党(47~51~53)、共和党(47~49~53)となる。
 
 11月6日に予定されているアメリカ中間選挙は、大統領任期の折り返し地点で行われるため政権の中間評価の役割を担い、選挙の結果は今後の政権運営の行方を左右しうる。中間選挙は通常政権を担っている政党に逆風が吹く傾向がある。前のオバマ政権時に民主党は2010年、2014年の中間選挙で大敗を喫している。今のトランプ政権は、‘’歴史的な低支持率‘’を記録しており、共和党が今回選挙で苦戦を強いられるのは避けられないとみられている。実際、去年の連邦上院アラバマ補選、連邦下院ペンシルベニア18区補選では共和党の地盤で民主党候補に敗北しており、すでにその予兆が現れている。

 中間選挙では、連邦上院議会の改選議席3分の1と、連邦下院議会の全議席、39の州知事が任期満了となる。また、各州・郡で副州知事や州法務長官、州議会両院などの地方選挙も同時に行われる。

 上院は2年ごとに3分の1ずつ改選され、今回は第1階級(class1)に該当する33人と任期途中に辞職した議員の’’委任任命’’議員2人が改選となる。党派別にみると、民主党が24人、共和党が9人、民主党系無所属が2人である。現在の上院勢力は、政権与党の共和党が51議席、野党の民主党が49議席と伯仲している。上院多数派を狙う民主党は、去年の補欠選挙や各種世論調査から強い追い風が吹いており、共和党からたった2つの議席を奪うだけで議会多数派となるが、6人の現職が共和党の地盤「レッドステート」から選出されており、まず現有議席を維持できるかがポイントである。一方、窮地に立たされる共和党だが、改選議員が少ないため、レッドステート選出の民主党現職を標的に絞ることができ、任期残り2年のトランプ政権を支えるために上院での勢力拡大を狙う。

 民主党は、カリフォルニア、コネチカットデラウェア、ハワイ、メーン、メリーランド、マサチューセッツミネソタニュージャージーニューメキシコ、ニューヨーク、ロードアイランド、バーモント、バージニア、ワシントンの15人の現職が盤石である。ミシガン、ペンシルベニアオハイオウィスコンシンミネソタ(特)の5人の現職はやや有利だ。フロリダ、インディアナミズーリ、モンタナ、ノースダコタウェストバージニアの6人の現職は共和党新人と横一線の戦いとなっている。

 共和党は、ミシシッピミシシッピ(特)、ネブラスカ、ワイオミングの4人の現職、ユタの新人が盤石である。テキサスは現職がややリードする。アリゾナ、テネシーの2人の新人、ネバダの現職は民主党新人と横一線の戦いとなっている。
 
 次回の記事では注目選挙区を簡単に紹介する。