アメリカ中間選挙 =Primary Election=メモ #2 IN
今年11月6日に予定されているアメリカ中間選挙の予備選挙が5月になり本格化してきた。今月は11州で予備選挙が行われる予定だ。5月9日は、オハイオ州、ノースカロライナ州、インディアナ州、ウェストバージニア州で予備選挙が行われ、これらの州では本選挙に向け6ヶ月間の選挙戦がスタートした。
なお、本記事では主に連邦上院、下院、州知事の各選挙を中心にメモ書き程度に取り上げ、地方選挙は基本的に取り扱わない。
今回はインディアナ州を取り上げる。
インディアナ州
今回の予備選挙結果
〇連邦上院
【民主党】
候補者 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|
ジョー・ドネリー(現職) | 無投票 | - |
【共和党】
候補者 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|
マイク・ブラウン | 208,505 | 41.2% |
トッド・ロキータ | 151,906 | 30.0% |
ルーク・メッサー | 146,081 | 28.8% |
〇連邦下院(インディアナ6区)
【共和党】
候補者 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|
グレグ・ペンス | 47,955 | 65.3% |
ジョナサン・ラム | 17,523 | 23.9% |
マイク・キャンベル | 3,229 | 4.4% |
その他の候補 | 4,758 | 6.6% |
【民主党】
候補者 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|
ジャンニン・レイク | 8,887 | 38.3% |
ジム・プルート | 5,981 | 25.8% |
レーン・シークマン | 3,606 | 15.6% |
その他の候補 | 4,708 | 20.3% |
インディアナ州は共和党が強い地域であり、マイク・ペンス副大統領が州知事を務めた州である。政権のお膝元とも呼べる州で、改選議員となるのは連邦上院のジョー・ドネリー氏(民主党)と連邦下院議員の9人である。民主党のジョー氏は、共和党が狙う1番の的と評されており、今回の中間選挙でも特に注目が集まっている選挙区である。
今回の上院予備選は、民主党は無投票でジョー氏が指名され、共和党のみの選挙となった。共和党では開票の結果、実業家のマイク・ブラウン氏がともに連邦下院議員のトッド・ロキータ氏、ルーク・メッサー氏の両氏を破り当選した。選挙選では、どの候補者もトランプ氏との近さをアピールした。ロキータ、メッサーの両氏は、世論調査で優勢が伝えられたブラウン氏が過去30年にわたり民主党予備選挙で投票していたことを批判し、「真の共和党候補ではない」と批判した。しかしブラウン氏は「居住している地方議会のための行動」と反論、加えて両氏を「ワシントンの沼に浸かっている」と批判した。このような批判合戦が繰り広げられ、共和党支持者の中からは「共和党候補同志の痛烈な皮肉がドネリーを助ける」との懸念の声が上がった。結局、政治経験の浅いブラウン氏が政治経験豊富な2氏を下し、11月の上院選で民主党のドネリー氏と対決することになる。予備選挙後の11日にはインディアナ州でトランプ大統領・ペンス副大統領が早くも選挙集会を開き、政権がインディアナ州をいかに重点区と位置づけているか示すことになった。
インディアナ州では連邦下院の予備選挙も行われ、インディアナ6区ではマイク・ペンス副大統領の兄、グレグ・ペンス氏が共和党予備選挙で勝利した。インディアナ6区は共和党の指定席と呼ばれるほどの地盤で、グレグ氏の本選挙での当選は確実視されている。
===直近の選挙結果===
〇大統領
【2016年】
ヒラリー・クリントン(民主党) | ドナルド・トランプ(共和党) |
---|---|
37.91% | 56.82% |
【2012年】
バラク・オバマ(民主党) | ミット・ロムニー(共和党) |
---|---|
43.93% | 54.14% |